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旬ワード|オーグメンテッド・ヒューマン

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2019/10/16

オーグメンテッド・ヒューマンとは?
テクノロジーやAI技術と人間が一体化して、人間に本来備わっている知覚・身体能力などを増強すること。インターネットと人間が時間・空間的制約を超えて 相互に協力しあう「IoA(Internet of Abiilties)」の先駆けでもあります。近年、オーグメンテッド・ヒューマンは、労働生産人口が減少していく国内で、生産性や作業効率を高めたり、利用者の人間の可能性が広げることによる新たな可能性を切り開くこともあり期待されています。

 

パワーアシストスーツで肉体労働の負担を減らす

東京理科大学発のスタートアップ企業イノフィスは、装着者の身体の動きをセンサーで感知して動作をサポートするロボット「マッスルスーツ」を製品化。このアシストスーツは、動力機構を背負い、腹の前で締めた腰ベルトや太ももにはめたパッドを通じて装着者の動きを支援。累計出荷台数は4,000台以上で、製造・物流・建設など重労働環境の業界で活用されています。

 

腰をサポートする「マッスルスーツ」を着用した木材加工業では、長年の課題だった腰痛による休職が、半年間でゼロになった。

 

このほか、テクノロジーやAI技術を活用したオーグメンテッド・ヒューマンの領域において、今後の成長が期待されているものには‥

・バイオチップ
・パーソニフィケーション(擬人化)
・感情AI
‥などがあります。

 

体内埋め込みのバイオチップが業務の効率化をサポート

 

スウェーデン鉄道の例

 

スウェーデン鉄道は2017年5月から、世界初となる乗客の体内に埋め込まれたマイクロチップを乗車券の代わりに利用できる検札システムを導入。「スポティファイ」、「スカイプ」といったデジタルテクノロジーのサービスやイノベーションを生んできたスウェーデンでは、もともとデジタルに対する信頼度が高いようです。本人情報が記載された体内のマイクロチップを乗車券にすることで、利用客は従来のような紙の乗車券の紛失を回避でき、乗務員も乗客の検札をスピーディーに行えるので業務の効率化にもつながっています。

体内埋め込み型のマイクロチップで検札

 

LINEカーナビの例
人間の持つ能力を機械やテクノロジーに搭載させ、人であるかのような認知や振る舞いを行えるパーソニフィケーション(擬人化)。アレクサやSiriなどのを代表としたAIも機械のパーソニフィケーションの一つです。

LINEは、AIアシスタント「Clova(クローバ)」を、目的地や要望を伝えるとルートの案内や音声操作ができるカーナビアプリ「LINEカーナビ」として活用(2019年9月より提供開始)。「ねえ、Clova」と呼びかけに続けて、目的地や携帯の操作を会話形式で行うと、呼びかけに反応した「Clova」がカーナビを操作。ながらスマホや、停止しての携帯操作中の事故防止が期待されています。

LINEカーナビの利用イメージ

出典:LINEカーナビ

 

感情AIが円滑なコミュニケーションをサポート
 

アレクサやSiriなどのスマートスピーカーとの会話は、音声による機器の操作を可能にし、その利便性の良さで普及が広まっています。しかしコマンドが会話形式になっただけで、機械的なやりとりは否めません。IT・IoT分野の特許を活用した開発を手掛けるベンチャー企業、スワローインキュベートはパナソニックの特許を活用し、感情を読み取れるAIを開発。「音声感情認識AI」はリアルタイムで発話者の感情を解析、喜び、怒り、平静の3つに分類することが可能になったそうです(音声・会言語解析でなく音響解析をして感情を認識するので、感情認知の検出率は5.91%)。実用に向け、コールセンターで試験的に導入しており、今後はカスタマーサービスやスマートフォン、スマートスピーカへの導入も期待されます。

 

オーグメンテッド・ヒューマンの発達で、人間の知覚や増強された拡張体験が簡単にできる日もそう遠くありません。SNSで同じ趣味嗜好をもつひととゆるくつながる点や、モノよりもコト

消費に注目が集まる今後において、“共感”を想起させる方法として、オーグメンテッド・ヒューマンがマーケティングに影響を及ぼすことも十分にありえます。

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