Topic

最近の話題

旬ワード|アドベリフィケーション

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

2019/10/13

アドベリフィケーションの役割

 

近年、デジタル広告の仕組みを悪用した犯罪行為を防止する方法として、注目を集めている「アドベリフィケーション」。ad(広告)とverification(検証)という名前のとおり、「広告を検証する仕組み」を指します。検証する事柄は、大きく分けて以下の3つです。

 

(1)ブランドセーフティ検証

brand(ブランド)のsafety(安全性)が侵されていないかを検証します。ユーザーが広告を見る際、それをFacebookで見た場合と、成人向けの違法コンテンツを扱うサイトで見た場合とでは、印象は大きく異なります。後者の場合、企業ブランドのイメージが毀損される可能性があります。

(2)アドフラウド検証

ad(広告)fraud(詐欺)は、ユーザーに見えない「隠し広告」や、不正な広告挿入によって、クリック数や表示回数を水増ししていないかを検証します。広告に間違った価値がつけられた場合、広告主が不当な広告料金を請求される事態が起こり得ます。

 

(3)ビューアビリティ検証

ユーザーの目に映る状態(viewability)でのインプレッションが、広告配信数全体の中でどのくらい占めるかを検証します。ページの下部に広告が掲載されている場合、ユーザーが画面をスクロールしなければ、広告は閲覧されていないことになります。しかし、ページが開かれた時点で表示回数はカウントされているので、その分広告枠の料金は課金されています。ビューアビリティを割り出すには、広告がどの部分に、どの大きさで掲載され、何秒間ユーザーの目に入っているのか、明確にする必要があります。

 

違法コンテンツを含むページに掲載された広告(赤枠部分)

 

上記赤枠部分の問題

①ブランドセーフティにおける問題

違法アップロードされた動画や、過激な広告(緑枠部分)を含むページに広告が掲載され、ブランド毀損に繋がっている。

②アドフラウドにおける問題。

第3者が広告を不正に上書きし、ユーザーが閲覧しているメディアの広告と見せかけて掲載している。

③ビューアビリティにおける問題

ユーザーがページを開いた時点で、ファーストビューより下部に掲載されている広告が、閲覧の有無に関わらず課金されている。

 

 

ネット広告買い付け手法の複雑化

 

アドベリフィケーションが必要とされる背景には、プログラマティック広告(=広告主が事前に入札金額などのルールを決め、その条件に沿って自動的に広告枠を買い付ける方法)の隆盛が挙げられます。プログラマティック広告の一般化により、インプレッションの「質」ではなく、「量」や「安さ」で広告枠が評価されるという事態が生じた結果、品質の悪い広告枠がマーケットに流れ、広告が意図通りに配信されているのか、検証する仕組みが求められるようになったのです。

 

しかし、アドベリフィケーションの重要性は、未だ日本の広告業界全体で共有されているわけではありません。ツールを導入するとその分広告単価が上がるため、広告主とパブリッシャーのどちらがコスト負担をするのか、議論になることもあります。

 

アドベリフィケーション対策に関する意識調査

Momentum株式会社は、広告事業の担当者382名にアンケートを実施。

前年と比較すると対策の意向は高まっているもの、対策をとっている企業は少数である。

出典(https://supership.jp/magazine/column/3044/

 

広告主は、クリック数や単価の安さではなく、ユーザーにきちんと見られている優良な広告枠を選択することが重要です。そうなれば、代理店も対策に力を入れているパブリッシャーやベンダーを選定することになり、パブリッシャーはアドベリフィケーションの対策にコストを割き、ユーザーは安心してインターネットを利用し、広告を閲覧できるようになります。このように、ステークホルダーの連携が今後の普及の鍵となります。

 

 

日本マイクロソフトと富士通の取り組み

 

日本マイクロソフトは自社製品「Surface」のキャンペーンに際し、広告代理店カラ・ジャパンと共にIAS(Integral Ad Science)のツールを活用。2018年には、朝日新聞デジタルと東洋経済オンラインを対象に、ビューアブル(可視化された)インプレッションのみを購入するというキャンペーンを実施しました。日本マイクロソフトは「クオリティの高いメディアへの広告配信」を課題に掲げ、今後も「ビューアブルインプレッションに限定した買い付け」を検討している、としています。

 

また、広告配信事業を展開する富士通株式会社(以下富士通)は、2018年からMomentum社の「Hytra」を導入し、ブランドセーフティの対策を始めました。

富士通は、自社の3つの商材が異なるキャンペーン広告を対象に広告配信を試験的に実施。不適切だと判断されたページには広告が掲載されないよう、入札や広告表示がブロックされる仕組みを取り入れました。

 

【富士通の事例】 防止策の適用前後でブランド毀損リスクを比較

 

全てのキャンペーンで、リスクの数値を10パーセント以上削減することに成功。

出典:https://supership.jp/magazine/product/2042/

 

デジタル広告が一般化し、今後アドベリフィケーションの対策は広告事業者にとって必須となるでしょう。しかし、本稿で取り上げたブランドセーフティ、アドフラウド、ビューアビリティの取り組みは、あくまでもマイナス要因を排除する取り組みに過ぎません。

 

旬ワード|信用スコア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

2019/09/02

信用スコアとは?

 

信用スコアは、さまざまなデータを基に「個人の信用」をスコア化したもの。提携企業はスコアを参照し、貸し付けや融資などのサービスの提供可否を決定します。近年の信用スコアビジネスでは、AIを導入することで迅速かつ公平なスコア算出ができるようになり、サービスの幅に広がりが見られます。

 

信頼スコアは、提携会社や信用機関、情報銀行から収集される学歴や勤務形態、年収などの属性情報やサービスの利用状況(要:本人の利用許諾)によって生成されます。最近のスコアリングの大きな特徴は、改善が自発的にできる点。信用スコアが算出された後でも、趣味などの属性情報を追加登録すれば、追加された情報を基にスコアが加減されます。

 

ビッグデータを信用スコアに活用

 

信用スコアが注目される理由は、ビッグデータを用いることで独自の観点を持った信用情報が形成できるようになったからです。これまでのクレジットスコアなどの個人属性を評価基準とする信用情報は、精度こそ高いものの‥

1)評価に時間がかかる

2)金融商品以外で有用できる利用企業が少なかった

‥という問題がありました。

 

しかし、最近はビッグデータも定性データとして評価軸に活用し、各種サービスへの汎用性も高い独自の信用情報が注目されるようになっています。顧客に独自の信用スコアを付与し、スコアに応じて優遇サービスを提供することにより、企業は顧客の離反防止に加え、新たな顧客の開拓既存もできるようになります。

 

中国ではインフラレベルで浸透

 

現在、中国では国を挙げての信用スコアブーム。政府は2020年までに、あらゆるデータから信用スコアを算出する“社会信用システム”の全国導入を進めています。

 

中国国内の信用スコアサービスを先導するのが、「芝麻信用(ジーマクレジット)」。アリババグループ系列のアントフィナンシャルが運営するキャッシュレス決済機能、「アリペイ」に付帯するサービスの一つで、現在利用者は5億2000人ほど(中国の全人口の3割を超える利用者)。

 

スコアは「個人特性」「支払い能力」「返済履歴」「人脈」「素行」の観点から利用者の支払い能力を合計350~950点で自動算出されます。また、利用者が自分で出身大学や職業を登録することで点数を上げることも。スコアが高いと、多岐にわたるサービスの優遇メリットが受けられることもあり、利用者の増加に拍車がかかっています。

 

芝麻信用の優遇サービス(一部)

  • ●ホテル宿泊時にデポジットが不要
  • ●特定の国への渡訪時にVISA申請が不要
  • ●自転車等のシェアリングサービスの提供

 

芝麻信用のスコア画面

(個人特性、支払い能力、返済履歴、人脈、素行の5つの観点で算出された点数が、レーダーチャートで表示される)

出展:総務省編.『芝麻信用など信用スコアサービスと情報銀行・プラットフォーム企業動向の考察』より

 

芝麻信用のスコア精度は高く、社会インフラとしても浸透しています。高いスコア保有者は社会的信用があるとみなされ優遇の幅も広がるので、利用者は積極的に個人データを登録して積極的なスコアアップを目指しているようです。

 

LINE SCORE

 

日本国内でも、昨年より大手情報通信各社の間で信用スコアサービスへの参入が徐々に増えつつあります。今年の6月には、LINEがAIを利用した独自のスコアモデルで利用者の信用度を算出するLINE SCOREを開始。測定したスコアに応じてキャンペーンなど利用者にあった特典を提供しています。

 

<LINE SCOREの優遇サービス(一部)>

  • ●車などのシェアリングサービス
  • ●ファッション小物のサブスクリプションサービスの利用
  • ●宿泊施設など割引クーポンのプレゼント

 

AIを用いた信用スコアのアルゴリズムは、2019年夏LINEからローンチ予定の個人向け無担保ローンサービス「LINE Pocket Money」にも利用される予定です。

 

ドコモスコアリング

 

LINEの他にも、国内の情報通信や金融各社が信用スコアサービスの開始や参入を発表。ドコモは利用者の携帯電話の利用状況や支払い履歴、コンテンツサービスの利用履歴をもとに支払い能力を点数化する「ドコモスコアリング」の提供開始を予定。同じく「提供予定のドコモレンディングプラットフォーム上において、算出したスコアが基に金融機関と契約者との間にレンディングサービスの信用情報として活用される予定です。

 

国内の信用スコアの普及は、これから?

 

日本では信用スコアの利用が、中国ほど浸透していないのが現実です。国内ではクレジットスコアや既存の信用情報機関の信用情報が利用者の支払い能力や社会的信用度を図る指標として普及しており、スコアとして絶対的な権力を持っています。これに対して信用スコアリングを行う各社は、利用者のメリットとなる特典やキャンペーンを打ち出すことでサービスの利用者数の拡大を狙っていますが、既存の会員優待サービスに類似するため信用スコアの利用拡大の誘因に繋がっていません。

 

信用スコアが生み出すバーチャルスラム

 

一方で、AIが算出する信用スコアによって「バーチャル・スラム」と呼ばれる貧困層が生まれる可能性も懸念されています。アルゴリズムによってユーザーをスコア化する際に、アルゴリズム上は最初から良いユーザーと悪いユーザーが生まれる弊害があります。しかし、スコアが低かったユーザーが結果をみても、AIが算出したため本人に理由がわからず対応もできないということが起こります。低得点であるゆえに社会的信用がないと見なされ、個人融資やサービスが受けられない可能性も。その結果、貧困から抜け出せなくなってしまうことが懸念されます。スコア評価にAIを取り入れる公平性と、AI故に生じる評価のバイアスとのバランスを考慮したスコア活用が、今後の信用評価ビジネスの普及の鍵ともいえそうです。

旬ワード|D2C

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

2019/07/29

D2Cとは?

 

D2Cとは、“Direct to Consumer”のことで、製造小売り業者が自社製品を販売する時に一切店舗を介さずに自社のECサイトで直接販売するビジネスモデルを指します。

 

1990年代後半からは、ユニクロに代表されるように小売業が製品の企画~生産~販売まで一貫して自社で行う垂直統合型のビジネスモデルであるSPA(speciality retailer of private label apparel)が普及してきましたが、D2CはこのSPAから派生したもの。製品の「企画・生産・販売を一貫して行う」という点においては、D2CはSPAと同じサプライチェーンモデルですが、「店舗販売を行わず、自社運営のECサイトを主要な販売チャネルにする」という部分が異なります。このことから、D2Cは「オンラインSPA」や「EC版SPA」とも言われます。

 

【メリット1】消費者インサイトが得られる

 

顧客一人ひとりの情報が、購買情報などの限られたデータしか得られない店舗運営に対し、D2Cは顧客の“具体的な情報”を収集できるのが最大のメリット。例えば、ECサイトへの会員登録を通して顧客のデモグラフィック属性を把握し、アクセスログでECサイト内の行動フローを分析すれば、個々の顧客から全体の傾向やトレンドを知ることも。ECサイトで得た顧客情報を参考に、市場のニーズ分析や新製品の開発を行えば、商品の需要と供給のミスマッチを減らすことにつながります。

 

【メリット2】顧客とのタッチポイントが増える

 

D2Cは販売チャネルがECサイトに限定されるので、サイト内での接客が顧客ロイヤルティの創出に大きく影響します。アクセスログとマーケティングオートメーション機能を連携させることで、SPAモデルでは難しかった「全ユーザーへの個別の販売促進が」可能になり、顧客との接点を増やすことができます。

 

例えば、ECサイトを訪れた顧客のウェブサイトでの行動を基に、キャンペーンやセールなどのオトクな情報を盛り込んだメールマガジンや、在庫入荷の通知、おすすめ商品の紹介などをパーソナライズできます。このように顧客の要望や潜在ニーズに寄り添った情報を発信し、さらなる優良な顧客体験を生み出すサイクルができるので、高いロイヤルティを持った顧客の創出にもつながりやすくなります。

 

【メリット3】ブランドメッセージのコントロールがしやすい

 

D2Cは、売り場がECサイトに限定されるため、スクリーン上のキービジュアルやキーカラー、テキストのフォントやコピーなどの修正を加えるだけで、ブランドメッセージをダイレクトに顧客へ伝えられます。ECサイトを一新するだけでブランドイメージを簡単に変えられるため、従来に比べ、低コストで効率の良いブランディングが実現できそうです。

 

アメリカ発のD2CアパレルブランドのEverlaneは、「徹底した透明性(Radial Transparency)」をブランドコンセプトに掲げ、製造工場名や従業員数、商品一つひとつの製造原価に至るまでの情報をECサイトで開示しています。情報の透明性をアピールすることでEverlaneのブランドアイデンティティはエシカル消費者の間で広く認知され、2010年の創業から9年足らずで38か国に展開し、推定売上は1億ドル以上に上る売り上げを上げています。

 

商品は製造コストを明記し、従来のアパレルでの販売コストを“伝統的な価格”としてEverlaneの販売価格と比較している。 

 

眼鏡の100%EC販売で成功:ワービー・パーカー

 

アメリカで眼鏡販売のスタートアップとして2010年に創業したワービー・パーカーは、創業当時、D2Cモデルの販売方法で一般的な眼鏡の価格の1/4の価格で良質な眼鏡を販売しビジネスを成功させたことから、D2Cの先駆け企業とも言われています。

 

D2Cで中間業者を省いてコストカットした分を、自宅で眼鏡の試着ができるHome Try-Onの導入や購入人数分の眼鏡を発展途上国に寄付するCSR活動などに充て、ターゲットであるミレニアム世代に満足度を提供する仕組みを作り上げました。

 

その結果、ECサイトでの徹底したブランディングで継続的に眼鏡の購入をするロイヤルティの高い顧客の獲得に成功。現在ワービー・パーカーは試着体験を目的とする実店舗も展開していますが、主販ルートはECサイトとしており、年間1億ドルの利益を上げています。

 

ECサイトのサービスにHome Try-Onを導入することで、利用者は商品を購入する前に実際の商品を試着できるため、

EC特有のサイズ違いやイメージ違いなどの不安の払拭につながる。

 

UGCの活用で、コスト削減して集客数アップ:Glossier

 

アメリカで爆発的人気を誇るコスメブランド、GlossierはD2CモデルでECでの商品の販売を徹底しています。Glossierはターゲットである若い女性の利用比率が高いInstagramとYouTubeを利用した購入者のUGC(user generated contents)で集客コストとなる広告費を抑え、ECサイトへの集客を増やすことに成功しました。

 

Glossierは購入者に商品を配送する時、SNS映えしそうなステッカ―を商品に同封して、購入者による自発的な「#Glossier」の拡散を行った結果、20代の女性の目に留まり、認知度が向上したようです。Glossierのこれまでの累計売上は8,600万ドルですが、売り上げ比率の僅か20%は広告で、残り80%はブログ・消費者の口コミからと、SNSを上手く活用したECサイトへの集客で成功しています。

 

注文した商品と一緒にステッカーが同封されており、購入者の投稿意欲を掻き立てる。

 

また、2018年にはInstagramにInstagramショッピング機能の運用を開始し、Instagramの投稿から直接ECサイトへの誘導が可能になりました。利用者がタグをタップするとInstagramアプリ内で商品の詳細を閲覧でき、購入したい場合は、商品を販売している外部のECサイトに遷移できる仕組み。SNSは、D2Cにとって「情報収集」や「発見の場から購入検討の1ステップ」に組み込まれ、なくてはならないチャネルになっています。

旬ワード|ベビーテック(BabyTech)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

2019/07/19

ベビーテックとは?

 

出生数の減少に反して、国内ベビー用品・関連サービスの市場規模が拡大しつつあるのをご存じでしょうか。背景には、訪日外国人客の増加に伴うインバウンド需要や、待機児童問題の解消に向けた保育サービスの拡充が挙げられます。盛り上がりを見せるベビー用品市場の中で注目されつつあるのが、「ベビーテック」(BabyTech)。Baby(赤ちゃん)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、IT技術を駆使して子育てを支援する製品やサービスの総称です。

 

ベビーテックが実現する、新しい育児スタイル

 

ベビーテックは、アメリカの世界最大級のエレクトロニクス製品展示会で、新しいテクノロジーのジャンルとして2016年に紹介されました。欧米では家庭用を中心にベビーテック用品の商品化が進展。近年、共働き世帯比率が増加する日本においても、子育ての負担軽減に向けて、IT技術を活用する育児スタイルが注目を集めています。

 

(1)慣れない人でもミルクをあげられる、スマート哺乳瓶

 

「Blue Smart mia」は、赤ちゃんが飲んだミルクの量や時間、温度などをスマートフォンアプリに記録するIoTデバイス。市販の哺乳瓶に、水洗い可能なシリコン製の専用デバイスを装着して使います。スケジュール管理やミルクのあげ方をアプリがサポートするので、慣れていない人でも授乳が可能。赤ちゃんを安心して周囲の人に預けることができます。

 

主な機能は4つ。

  • ●ミルクをあげる時間になると、アプリが通知を出し、シリコン容器のマークが光る。
  • ●ミルクの温度を色で表示。
  • ●哺乳瓶を持つ最適な角度をアプリが表示。
  • ●与えたミルクの量を容器に音声で伝えると、自動的にアプリと連動して記録する。

 

市販の哺乳瓶に装着するシリコン素材のデバイス

熱すぎると赤、冷たすぎると青、適温だと緑色に点灯。

 

デバイスと連携するアプリ画面

ミルクのあげ方を指示。角度が正しくない場合はマークが赤く光る。

 

アプリの記録画面

デバイスが自動でアプリに時間、量を記録する。

出典 : BlueSmart社

 

(2)子どもの体調をリモートで確認できる体温計

 

「Fever Scout」は、専用のデバイスを子どもの身体に装着させ、連動するアプリで体調変化を継続して確認できる体温計です。約40メートルまで接続できるので、子どもが熱を出して寝こんだ時

、別の部屋で作業をしながらモニタリングが可能。体温の変化に伴う「筋肉痛」といった身体の変化も確認でき、体温が急上昇するとアラームが鳴る仕組みです。体温変化の記録も残るので、病院に行って医師に病状を説明する際に役立ちます。

 

Fever Scout 専用デバイス 

 

保管時は電池式のバッテリーに取り付ける。

 

体調を表示するアプリ画面

 

「疲れている」「頭痛」「吐き気」などの中で、該当項目が黄色く光る。

 

出典 : https://feverscout.com

 

(3)赤ちゃんが泣く前に交換できる、おむつセンサー

 

「Opro9 SmartDiaper」は、専用センサーで温度と湿度からおむつの濡れを感知する育児用品。センサーをおむつに取り付け、おむつが濡れると接続しているアプリに通知が届く仕組みです。

赤ちゃんが泣き始めなくても、おむつ交換のタイミングに気づけるように。連動するアプリは、おむつを交換した時間やおしっこの回数を記録し、健康管理をサポートします。

 

 

SmartDiaper センサー

緑色の部分がプラスチック製センサー。カバーはシリコン素材で柔らかく、水洗いが可能。

 

装着イメージ

センサーをおむつの外側に取り付けるだけ。

 

交換のタイミングを知らせるアプリ画面

おむつの濡れ具合と、通知後の経過時間に応じて、赤ちゃんの表情が変化する。

出典 : http://www.iqlabo.com/smart-diaper/#

 

家庭に限らず、午睡チェックツールや保育所向けRPAシステムなど、託児所向けのベビーテックサービスも数多く生まれています。保育士の方の負担軽減と、施設の受け入れ人数の増加に期待したいところです。

旬ワード|ESG

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

2019/07/12

ESGとは?

 

ESGとは、企業の事業活動によって影響を与えうる社会的課題に、企業が本事業を通して解決を目指す際の「指標」のことです。環境(Environment)、社会(Society)、統治(Governance)の3つに分けられます。

 

ESGの課題と取り組み例

 

ESGの例(花王)

 

花王は、2019年4月にESG戦略としてキレイライフスタイルプランを発表しました。資料によると、2030年までに達成する消費者・社会・地球環境の3つのテーマで構成され、19の目標を設定。例えば、プラスチックごみの海洋汚染を受け、「環境に負荷をかけにくい容器の年3億個流通」なども。目標達成のために、2018年11月に公表した新技術「エアインフィルムボトル」を採用し、再生プラスチックを100%使用するほか、容易にリサイクルが可能なプラスチック容器を使用することを盛り込んでいます。

 

花王が発表したESG戦略

花王が発表したESG戦略、「キレイライフスタイルプラン」。環境、社会、統治の3つのフィールドの課題を設定し、花王の事業に絡めながら目標設定と行動方針を決めている。

出典:花王(2019). Kirei Lifestyle Plan-花王のESG戦略- (参照2019/7/3)

 

 

ESGが注目される背景

 

ご存知のようにESGが注目される前から、国内外の大手企業は環境や人権などの社会的課題については、CSR(Corporate Social Responsibility: 企業の社会的責任)として取り組んできました。しかし、企業価値を決めるのはあくまで営業利益などの経済的な要素であったため、CSRは企業広報(PR)としての立ち位置が強かったのが実情でした。

 

ところが、近年CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)=企業は社会のニーズに対し「本事業によって価値を創造すること」で応えることで、利益を生み、結果として社会と企業の双方に価値を生み出すという考え方、が普及。その指標としてESGが使われるようになってきました。

 

さらに2006年に、国連がPRI(責任投資法則)を策定し、機関投資家に向けて責任のある投資を呼びかけたことがきっかけで、それまで投資判断の基準とされていた企業の利益に加え、「社会的な取り組みへの積極性やその充実度」(→CSVですね)にも目が向けられるようになりました。そのCSVの企業ごとの指標を提示するものとしてESGが使われ、「ESG投資」という言葉も使われるようになったようです。

 

SDG’sとの違い

 

ESGと似た扱いをされるコンセプトとして2015年に国連サミットで策定されたSDG‘s(持続可能な開発目標)がありますが、似て非なるものです。企業活動に関連し、解決されるべき社会課題を3つの観点で分類したESG に対し、SDG’sは、持続可能な社会の実現を目指す上で達成されるべき社会課題に、期限と具体的な17の目標を示した国際的な指標となります。

 

もちろん国家的な取り組みの中に、企業活動も入ってくるわけですので、企業はSDG'sを無視することはできません。同じ枠組みの中で、ステークホルダーに語っていく必要があり、このあたりは企業広報、IR担当者だけにとどまらず、マーケティング担当者の腕の見せ所にもなるでしょう。

 

ESGとSDG'sのカバー領域

各企業が設定した目標に事業を通して取り組むESGに対し、SDG'sは国際的な達成目標として設定された18の目標の実現に向けて各国が取り組みを行う。

出典:経済産業省編 (2018)「SDG's経営/ESG投資の現状と課題」, (第1回 SDGs経営/ESG投資研究会 説明資料)(参照2019/7/3)

 

ESGのマーケティングへの活用

 

今後の企業の事業展開には、ESGを意識した事業展開がさらに積極的に行われるであろうことは明白で、国内外問わず企業のコーポレートサイトにもESGを宣言するものが多く公開されています。

 

ESGをマーケティングで活用するためのひとつの方法として、いまよく見かけるのは、エシカル消費(商品が環境や社会に与える影響を倫理的に考える 商品選択)への訴求でしょう。電通国際情報サービスは、追跡性に優れ、改ざんが難しいとされる情報管理システム「ブロックチェーン」を用いてエシカル消費での物の購入を点数化する仕組みを試験的に行っています。

 

「ブロックチェーンで保障される情報の透明性を点数化する」このシステムのように、商品そのものの魅力に加えてESGやSDG’sに則した事業活動の意図を消費者ひとりひとりが自分事化できるように訴求をしていくことがESGとマーケティングの関わりでは重要となっていくかもしれません。

1 2
マーケティングの話題が毎回5分で読める!