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旬ワード|OMO

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2020/09/01

オンライン×オフラインで顧客獲得を図るOMO

 

OMOとは、「Online Marges with Offlne」の略称で、オフラインとオンラインが融合した社会を意味します。2017年に李開復(リ・カイフ)が提唱した言葉で、同年12月の『エコノミスト誌』への掲載をきっかけに、広く認知されるようになりました。今後、ますますデジタル基盤の社会への移行が予測されることからも、OMOへの注目度は高まっています。

 

UXを大切にしたOMOの事例

 

OMOに似たものとして、よく例に挙げられるのがO2Oとオムニチャネルですが、これらは「オフラインとオンラインは別々のものとみなした上で、異なるチャネルどうしを連動させること」を指します。これに対しOMOは、顧客のあらゆるUXを中心に設計されています。UX設計の工夫で顧客満足度を上げていると考えられるOMOの事例を2つご紹介しましょう。

 

1|MEDDULA/Sparty

 

『MEDDULA(メデュラ)』は、自分の髪質や好みに合わせてパッケージ・香り・成分をカスタマイズして作ることができるヘアケア商品。カスタマイズを始める前には、髪質診断が受けられます。髪質診断は、サロンでシャンプーとブローの無料体験も受けられるオフライン形式、ネット上でQ&Aに答えるオンライン形式のどちらかを選ぶことが可能です。

 

約3万通りの成分×5種類の香りとパッケージから選べるシャンプー

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000034407.html

 

 

他にも、「商品を手に取りたい」「香りで選びたい」といった顧客の声に応える期間限定のポップアップストア、LINEや電話での問い合わせなど、複数の販売窓口のあるところが『MEDDULA』の特長。企業は、髪質診断で得た顧客の会員情報を商品開発や新たな提案に活用しているようです。

 

その場で髪質診断や商品を手に取って検討できる都内ポップアップストア(2019/12/5~2020/2/28)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000034407.html 

 

2|自分で詰める水/良品計画

 

無印良品は、2020年7月より、プラスチックゴミの削減を目的とした給水サービスを始めました。マイボトルを給水スポットに持っていくと、誰もが無料で水を汲むことができます。給水スポットは、無印良品の特定の店舗に設置されており、専用のアプリで確認できます。

無印良品オリジナルマイボトル330ml(税込み190円)

https://www.muji.com/jp/ja/stories/food/520171

 

アプリ上では、給水をおこなう度にペットボトル削減量・CO2削減量などの環境への貢献度が可視化されます。顧客が、水を汲むと環境に貢献していることを実感できる点が『自分で詰める水』の特長です。

 

企業側は、【給水前】アプリを使って店舗検索→【給水】店舗に来店→【給水後】アプリを使って環境貢献の確認といった具合に、オンラインとオフラインの行き来を促すことで、オフラインとオンライン双方での顧客情報の取得や来店者数増加も狙えます。

 

 

給水ポイントMAPと環境への貢献度を可視化できるアプリケーション使用時イメージ

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001072.000000987.html

 

各事例のよくできている点は?

 

一つ目に挙げた『MEDDULA』では、商品販売の窓口を顧客のニーズやタイミングに合わせて選択してもらえる点がOMO設計の工夫といえるでしょう。「自分の髪質がよくわからない」という人は、オフラインで直接的に診断できます。反対に「店舗に行かずに手軽に自分に合う商品を選びたい」という人は、オフラインでの商品購入を選択できます。販売チャネルを連携させるだけではなく、チャネルごとに顧客体験を細分化しているといえます。

 

二つ目の『自分で詰める水』では、顧客がスムーズに目的を達成するための導線が確保されていることがポイント。給水スポットのみに情報がしぼられたアプリで、事前にスポットを確認し、好きな時に水を汲みに行けます。自動販売機やコンビニエンスストアで水を購入した際のペットボトル(プラスチックゴミ)の発生や、配達で商品を注文する際の待ち時間を省いたうえ、環境貢献ができるという顧客体験へ上手に落とし込めているといえます。オフラインが得意とすることと、オンラインが得意とすることをうまく組み合わせた一例です。

 

旬ワード|アキ活

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2020/08/26

アキ活サービスのいろいろ

 

「空いた時間」「空いた空間」などを提供するサービスや取り組みは、「アキ活」といわれ近年盛り上がりを見せています。周知のように、いろいろなマッチングやシェアリングサービスが登場していますが、最近の例では‥

●タイムチケット

「アキ時間がある人」と、その「アキ時間内でその人のスキルを利用したい人」とをマッチング

●Anyca(エニカ)

「車を使わない時間」がある人と「その時間に車を使いたい人」とをマッチング

●ADDress(アドレス)

「空き家所有者」と「空き家を利用したい人」とをマッチング

‥などがあります。

 

ADDress(アドレス)』では、全国各地50軒以上の空き家を家具付き・光熱費込みにも関わらず月額4万円で利用できる

 

 

アキ活市場伸長の理由

 

マッチング/シェアリングサービスの市場規模は年々拡大傾向にあり、2014年度には約233億円だった国内シェアリングエコノミーサービス市場規模(事業者売上高ベース)は、2017年には760億円を超え、2018年にはさらに32.2%増加した1,012億8700万円と拡大し続けています。

 


グラフは矢野経済研究所がサービス提供事業者売上高ベースで行った調査を参考に作成。(単位は百万円)

※調査におけるシェアリングエコノミーとは、不特定多数の人々が、インターネットを介して乗り物

スペース・モノ・ヒト・カネなどを共有できるサービスを示す。また、著作物は対象外とする。

 

アキ活サービスの市場規模が拡大しているのは、生活者の消費傾向の変化―「モノ消費」から「コト消費」への移行(例えば、高級車を所有したいという所有欲求よりも、一度でいいから運転してみたいという体験欲求へ)―が要因のひとつにあると考えられます。近年、モノを所有する「モノ消費」に代わり、モノを通した体験に価値を置く「コト消費」の機運が高まりつつありますが、そういった生活者ニーズの変化にアキ活のサービス形態がマッチしているというわけです。

 

今後は「コト消費」のみならず、例えば、恋人と乗る前提で車をレンタルすれば、ロマンチックなサービスをしてくれる車のアキ活など、「エモ消費:精神的な満足感を重視する消費傾向」や「トキ消費:ある特定の場所や時間でしか楽しめないことを求める消費傾向」要素のあるアキ活サービスが流行するかもしれません。

 

 

増えるB2Bのアキ活

 

アキ活は個人間の貸し借りだけでなく、企業のアキ活を個人や企業が利用する例もあります。例えば「カラオケの鉄人」は、客足が遠のく平日昼間の「アキ部屋」をビジネスマンが営業先での作業場や会議室として利用できるサービスを行っています。また、朝日新聞販売所(ASA)の配達員がアキ時間に行う、宅配ポータルサイト「出前館」の出前の宅配代行業や、セラミックス大手の日本特殊陶業が手掛ける設備・計測器の企業間での貸し借りを仲介するサービス「シェアリングファクトリー」は、B2Bにおけるアキ活といえるでしょう。

 

企業間のアキ活は、自社サービスの認知の拡大や、顧客の離反防止といったメリットが予期でき、今後もますます拡大していくと考えられます。

旬ワード|シェアサービス:タスカジ・CaSy

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2020/08/25

ひろがる「家事シェア」

 

共働き世帯の増加や核家族化に伴い、従来は家庭内の無償労働だった家事労働のあり方の見直しに注目が集まっています。家事をするのに、サービスやツールを利用する「家事シェア」です。家事シェアはいくつかの種類に分けられます。

 

(1)プロとのシェア

まず、プロとのシェア。洗濯物をクリーニングに出したり、食事を外のお店でとったりすることで家での洗濯や炊事に費やしていた時間が空くうえに、プロによる質の高いサービスが期待できます。一方、あまりに利用が多いと出費がかさんだり、サービスへのアクセスに地域差があったりという課題があります。

 

(2)外部サービスとのシェア

次に外部サービスとのシェアです。途中まで完成している家事フローを引き継ぐ形で、「中食」や、ミールキットなどが例に挙げられます。コロナの影響で、この形のシェアをする人は増えたのではないでしょうか。仕上げを家庭で行えるので、素早くあたたかい食事を用意することができますが、プロとシェアするよりは手間がかかり、自分で調理するよりは非経済的です。

 

(3)家電とのシェア

また、家電とシェアするというパターンもあります。すべて手作業だった家事を一部家電に任せることで、効率的な作業ができます。例えば、材料を入れれば自動で調理をしてくれる電気圧力鍋がありますね。このタイプのシェアツールは一度買ってしまえば数年は使えますが、メンテナンスが必要だったり、自分に合ったものがなかなか見つからなかったりするのが難点です。

 

(4)得な人とのシェア

そして、得意な人とシェアするという形です。サービスのプラットフォームを通してスタッフとなる人に自宅へ来てもらい、料理や掃除を依頼することができます。自分も家にいる場合は得意な人のハウツーを垣間見ることができますし、家を空ける場合は家事をするはずだった時間を他に充てられます。

 

 

「得意な人とシェア」が、いまどき

 

人気のある2つのサービスをご紹介しましょう。まず「タスカジ」ですが、掃除・洗濯・料理(作り置き含む)・整理収納・チャイルドケア(保護者同席)・ペットケア(室内)などのバリエーションから選んで依頼できます。スタッフを「一回のみ利用」できる機能があり、相性のいい人を探せる仕組みです。

 

次に「CaSy(カジー)」です。お掃除代行・お料理代行の他に、プロによるハウスクリーニングが依頼できます。2回目以降は指名制度を使えるので、同じスタッフさんに継続的に来てもらうことが可能です。

距離感が近く、安心して頼れる様子

https://taskaji.jp/?lang=ja

 

いま家事シェアサービスに注目が集まっている理由として、まずサービス依頼側の需要が伸びていることが考えられます。背景には、共働き世帯や単身者が増えたことで時間的・精神的余裕を欲する人も増加していることに加え、少なからずコロナ禍の影響があるでしょう。

 

例えば在宅勤務中に家事代行を依頼しておくことで、セキュリティ面が安心(スタッフさん一人だけが家にいることがないため)なのに加え、仕事を終えた後の「セカンドシフト」からも解放されます。また、子どもとのおうち時間も増えたことで家事時間が圧迫されるために誰かに手伝って欲しいというニーズや、外食を控える代わりに家で料理してもらいたいというニーズも考えられます。

 

さらに昨今、社会情勢や経済的な理由により、主婦や飲食業従事者・有資格者がサービス提供者として「副業」するケースも見られるようになりました。家事を行う場所を自宅から他人の家に移せば有償労働になりますが、働き方には柔軟性を持たせられることが「副業」の大きな理由かもしれません。

 

 

代行業とマーケティング

 

代行サービスのジャンルは、家事代行から退職代行(EXIT)や結婚式出席代行・家族代行・観客代行(FAMILY ROMANCE)まで多岐にわたります。

申し込みやすい雰囲気のEXIT

https://www.taishokudaikou.com/

 

結婚式の成功を予感させるFAMILY ROMANCE

https://family-romance.com/service/wedding.html

 

 

ここまで代行サービスが市場を広げているため、やりたくないことやできないことをアウトソースしたり、シェアしたりするハードルが下がっています。つまり、代行サービスによって時間や余裕をお金で買えるようになり、自分でやらなくてはならないことが減っていると言えるでしょう。では、消費者は手に入れた時間や余裕をどう使うのでしょうか?

 

いわゆる家事代行は、一人暮らしや育児中世帯、高齢者など幅広い層が利用しています。例えば定期的に掃除を依頼し、子どもとゆっくりする時間を確保したり、休日のまとめ家事を依頼して趣味の時間をとったり。苦手な料理をお願いして食生活を改善する人もいます。ここに、マーケティングのヒントがありそうです。

 

「○○がしたい」という欲求を呼び起こせれば、消費者はそのための時間・余裕捻出のためにお金を払い、何かを「代行」してもらうかもしれません。カギとなるのは、欲求を引き出す気づきを与える情報提供です。「小さなゆとりで生活が変わる」というようなメッセージを発信するオウンドメディアや代行サービス利用者の感想などが、潜在顧客に対して「効く」のかもしれません。

 

旬ワード|つながり孤独

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2020/07/30

SNS上で多くの他者と交流しているものの―表層的なコミュニケーションに孤独感を覚えたり、友達の華やかな生活と自分の暮らしぶりを比較して劣等感を抱く―といった現代の若者に特に多いといわれる症状は、2018年7月にNHKの「クローズアップ現代+」で「つながり孤独」と呼称されて以来、注目されています。

 

つながっているはずのSNSで、なぜか孤独を感じてしまうhttps://www.nhk.or.jp/gendai/kiji/104/

 

 

「承認欲求」とSNSの限界

 

早稲田大学の石田光規教授は、SNSでつながることによる「好みの相手を簡単に探すことができる自由」と同時に起こる「自分が選ばれないかもしれない不安」や「自分を否定されてしまう不安」であると、「つながり孤独」について分析しています。

 

言い換えれば、「つながり孤独」とはSNSが併せ持つ「つながり機能」と「承認機能」が同時に作用できていない「SNSの限界」によって起こるものと言えるかもしれません。黎明期のSNSはまだ“いいね”などもなく、「つながり機能」がサービスの大半を占めていました。ユーザーはインターネット上で現実世界よりも多くの人とコミュニティを築くことで「社会的欲求:家族や組織など、何らかの社会集団に所属して安心感を得たいという欲求」を満たしていました。事実、現在世界最大のSNSと称される「Facebook」も、アメリカの高校や大学の交流を図るために、新入生の顔写真とプロフィールを掲載した「フェイスブック」と呼ばれる紙の名簿を配布する習慣のオンライン版として普及したものが始まりです。

 

SNSがユーザーの「社会的欲求」を満たすにつれ、新たに「承認欲求」を満たしたいという需要が生まれました。Facebookでは「いいね!」ボタンの実装(2009年)など「承認機能」の拡張が行われたり、「Instagram」(2010年)「TikTok」(2016年)のような自分に集まる注目を可視化できる「承認機能」に特化したSNSが流行し始めたりしました。ユーザーは自身の「承認欲求」を、投稿につく「いいね!」を使って満たそうとするようになってきたわけです。

 

しかし、「承認欲求」を満たすためにSNSを利用するユーザーは、しばしば自らの人生に重要でないはずの他人の投稿を見て、疎外感や劣等感を感じてしまうことがあります。そうした負の感情に苛まれながらも、自身の「社会的欲求」を満たすためにSNSを手放せない―というジレンマを抱えているのが現実のようです。SNSユーザーの「“いいね!”を押す義務感が苦痛」「寂しいという感情をごまかすためにスマホを手放さない」という苦痛の原因はここにあるのでしょう。

 

 

「つながり孤独」を解消する工夫

 

「つながり孤独」は、「承認欲求」を満たす際に、他人と比較をしてしまうことで起こるものだとすると、これからのSNSには他人と比較せずに自己の「承認欲求」を満たす工夫が求められてくるでしょう。

Zenlyはストレスフリーに友人と連絡が取れるhttps://zen.ly/ja

 

例えば、「Instagram」。2019年から他人の投稿についた「いいね!」の数を見ることができなくなりました。また、チャット機能を搭載した位置情報共有サービス「Zenly」のような「承認機能」を排除した「つながり機能」特化型SNSも登場するようになりました。

 

「Zenly」は、位置情報の共有に特化し、常にお互いに現在地を見せ続けているという点で従来のSNSと大きく異なった特徴を持っています。ユーザーはそれぞれの居場所を認知しあうことができますが、その際、互いの存在は「Zenly」上に映るだけで、相手が何をしているかまで瞬間的には分からないため、「つながり孤独」の原因となる情報を知ることはありません。それだけでなく、友人と連絡を取って落ち合い、楽しい時間を共有できる可能性があります。

 

Zenlyアプリ

android版はこちら→

iOS版はこちら→

 

旬ワード|音ジェニック~ASMR~

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2020/07/27

フォトジェニックから音ジェニックへ

 

2017年の流行語『インスタ映え』の類義語でもある「フォトジェニック」。その言葉から派生し、登場したのが素敵な音・耳から離れない音など、心動かされる音のことを指す「音ジェニック」です。同時にある音を聞いた時に生じる感覚のことを指す「ASMR(アスマー)」という呼称も浸透してきました。

 

ASMR~自律感覚絶頂反応~

 

ASMRとは「Autonomous Sensory Meridian Response」の略称。自律感覚絶頂反応と訳せます。2010年、医療ITコンサルタントのジェニファー・アレン氏がASMRという用語を考案して以来、YouTubeを中心に、ASMRを促す動画の本数や投稿者の数が伸びてきました。流行の背景には、リラックス効果を求めて音楽ではなく、音そのものを聞く人が増えたという説もあります。

 

ASMRを呼び起こす音としては、タイピングなどの作業音や、ささやき声や咀嚼音など、生活の中で自然に発生する作り込まれていない音がよく例にあげられます。楽しみ方は、自分にとってリラックスできる音や鳥肌が立つような感覚に陥る音、いわゆるフェチやトリガーとなる音を見つけることです。

 

ASMR領域は盛り上がりを見せ、YouTube以外にも『ZOWA』というASMR動画専門を扱うアプリの登場や、文化放送では「チャーハンを炒める音」だけを流し続ける特殊なラジオ番組の放送が見られました。ASMR動画作成に主流のバイノーラルマイクを使って、様々な音を録音し、手軽に発信者になることも可能です。

 

盛り上がりを見せるASMR活用

 

『pino』/追いASMR

 

2020年6月発売の『pino』(森永製菓)はASMRの体験も提供する商品です。ミント風味顆粒の食感と咀嚼音がASMRを刺激する要素になっています。ASMRが注目されるとともに、「パリッ」「シャリ」などといった咀嚼音が楽しめる食品の売り上げは伸びている傾向にあります。

 

「ピノ“プチカリッ”チョコミント」 :https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000446.000021580.html

 

さらに、「追いASMR」と題し、公式サイトで指定された音を聴きながら商品を食べることで、さらなるASMRの体験を届ける工夫がされています。

 

 

『追いASMR』:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000446.000021580.html

 

SOUNDS GOOD/ASMRブランディング

 

ASMRブームを活用した事業は、プロモーションの分野にも見られます。SOUNDS GOODとは、企業やブランドが持つ“固有な音”から埋もれている「ASMR音源※」を抽出し、リスナーに届けていくことで企業やブランドとリスナーを繋ぐ新しいブランディングの形を実現する「ブランデッドオーディオレーベル」https://www.jreast.co.jp/tokyomovinground/contents/interaction/044.htmlより)。「東京感動線」では、JR山手線周辺の環境音や「車輪のヤスリ」音を収録し、楽曲や動画を作成しています。

 

企業固有の音を取り上げることで、企業そのものや企業が大事にしている背景などにもイメージを膨らませてもらえるかもしれません。

 

山手線のヤスリがけのASMR:YouTubeより

 

さらなるASMRマーケティング

 

ASMRが商品やプロモーションにも採り入れられていますが、他にもマーケティングへの展開方法がありそうです。

 

1|ASMRでサービス向上を狙う
リラックスのためにASMRを求める層に向けて、近年、瞑想体験ができる『Medicha』や一日中ゆったりできる巨大温浴施設「スパジアムジャポン」のようなリラクゼーション施設で使用するBGMや効果の一部に「ASMR音源」が使われています。音の面からサービス向上をはかることで、ユーザーにより高い癒し効果や満足度を感じてもらえる可能性があります。

 

2|ASMR×サウンドテックで新たな消費を生む
緻密で繊細な音を再現できる「ハイレゾ」や3,000年前のミイラの声を復元した「3Dプリンター」など、音声技術も発展してきました。エモ消費の観点から、「もう聞けなくなってしまった音や声」に興味を抱く人もいるでしょう。そこにASMRを掛け合わせることで、新たな領域の音やターゲットも開拓できるかもしれません。

 

3|音デザインで人気を獲得する
スマホのアプリやキャッシュレス決済など、ある操作が完了すると特定の音が出るユーザーインターフェースに、ユーザーの嗜好に合うASMRを起用して、サービス利用率の増加や認知度向上の効果も見込めるでしょう。また、国内外で特定の音に対する同義の認知が広まれば、ユニバーサルデザインとしての役割も担うことができるかもしれません。

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